一夜限りの夢
2008-08-02

濃紺の空に広がる花火。
ひょろひょろ、火種が天へと昇り、花開く。
消えていく。
次の花火が打ちあがるまでの静かな間、余韻、涼しい風。
そうか、今日は花火大会の日だったんだ。
夏、一夜限りの夢。家路にてカメラを構える。

薄紫の花が咲く。アジサイか。アサガオか。

すこしずつ、すこしずつ、花火が大きくなってくる。確実にクライマックスへと近づいている。花火は永遠には続かない。

ボコン、ボコン。打ちあがるとともに地鳴りがおきる。いよいよクライマックス。レンズが60秒間開き続けるように設定し、シャッターを押す。エンディングすべての花火を1枚の写真に収めるつもりだ。

60秒の間、夜空に打ちあがった花火、カメラはすべてを記録した。
黄金色の光が闇の領域にじわり浸透する。
しかし、まもなく、再び闇が訪れた。
